私がタイでやりたかったことに一つ、「蒸気機関車に乗る」がついに実現しました!ずっと乗ってみたかったんですよね、蒸気機関車。
タイ国鉄では年に7回蒸気機関車の特別運行を行っており、私は12月5日に運行されたチャチュンサオ行に乗りました。
この蒸気機関車、実は日本製で戦後賠償の一環として日本の国鉄からおくられたものなんだそう。そんな昔の蒸気機関車がタイでまだ現役で活躍しているなんて!
この投稿では、
- 蒸気機関車の乗車券の購入方法
- 蒸気機関車に乗った感想
- チャチュンサオ観光の様子
などをレポートしたいと思います。
今回あこがれの蒸気機関車に乗車できて満足ではあるのですが、一つ思い残したことがありまして…。それは蒸気機関車が動いているところを見られなかったこと!
考えてみれば当然なのですが、乗ってしまうと見えないんですね(当たり前!)。次の蒸気機関車の運航日には乗車せず、フアランポーン駅に見学だけ行こうと思います。
タイで走る日本製の蒸気機関車とは?
タイでは戦中・戦後に日本からおくられた蒸気機関車が今も現役で使われています。
「C56型」は第二次世界大戦時に、「ミカド型」と「パシフィック型」は戦後賠償の一環として日本の国鉄から送られたものなんだそう。
これらの蒸気機関車は年に7回特別運行され、実際に乗ることができます。
年間の運行スケジュール
タイの蒸気機関車は以下のスケジュールで年7回運行されます。
日付 | 行先 | |
---|---|---|
3月26日 | タイ鉄道記念日 | アユタヤ |
5月4日 | 国王戴冠記念日 | ナコンパトム |
6月3日 | スティダー王妃生誕日 | チャチュンサオ |
7月28日 | ワチラロンコーン国王陛下生誕日 | アユタヤ |
8月12日 | シリキット王太后生誕日 | チャチュンサオ |
10月23日 | チュラロンコーン大王記念日 | アユタヤ |
12月5日 | プミポン前国王生誕日 | チャチュンサオ |
価格
種別 | 価格(往復) |
---|---|
一等車(エアコン) | 799バーツ |
二等車(エアコン・寝台車) | 799バーツ |
三等車(扇風機) | 329バーツ |
蒸気機関車のチケット予約・購入方法
蒸気機関車のチケットはタイ国鉄(SRT)の公式チケット予約サイトで購入することができます。
サイトは右上で言語変更可能。サイトにアクセスして下にスクロールすると、「Exploring Thailand by Train」という箇所があり、観光列車の画像がずらりと並んでいるのでその中から蒸気機関車を選んで予約・購入します。
予約するにはSRTのメンバー登録が必要なので、先にメンバー登録を済ませておくと良いです。
座席は指定席。クレジットカード使用可。
予約開始時は公式Instagramで告知されます。私はSRTの公式Instagramが投稿されると通知が来るように設定しておきました。
12月5日運行の場合11月5日発売だったので、だいたい1か月前が目安なのかな。
1等車2等車は発売後すぐに売り切れてしまうみたい。3等車は少し後からでも購入できました。
購入後チケットがメールで送られてきます。印刷して持ってくるようにと指示がありましたが、実際はスマホ画面で見せても大丈夫そうでした。
タイで日本製の蒸気機関車に乗ってチャチュンサオ観光してきた!
今回私は2024年12月5日プミポン前国王生誕日(父の日)に運航されたチャチュンサオ行の蒸気機関車に乗車しました。
当日の運航スケジュール
当日の運行スケジュールは以下のとおりです。ただタイ国鉄ではいつものことですが、行きかえりともに30分~1時間ほど遅延しました。
8:10 | フアランポーン駅発 |
9:50 | チャチュンサオ駅着 |
到着~16:00 | 自由行動 (各自でチャチュンサオ観光) |
16:30 | チャチュンサオ駅発 |
18:10 | フアランポーン駅着 |
蒸気機関車の車両紹介
今回乗車した蒸気機関車は、パシフィック824号とパシフィック850号です。
850号にはKAWASAKI KOBEの文字が。1950年に作られたのかな。そんな昔の蒸気機関車が今もタイで現役で使われているなんて!
824号と850号は背中合わせにつなげられていて、往路は824号、復路は850号が列車を引っ張っていた模様。ブログ用に写真を見返していて気が付きました。
ほんとに煙突があるんだな~。
車輪もかっこいい!
計器類にお花が飾ってあるのがタイらしい。
この蒸気機関車につながっている客車は3種類。
エアコン付きの一等車。
こちらも日本製です。
同じくエアコン付きの二等車。ドアに日本語で「自動ドア」って書いてあったので、これも日本製だと思います。
こちらは寝台列車タイプ。
そして私たちが乗った三等車。
こちらはエアコンなしの扇風機。窓をフルオープンにして走ります。
私たちが乗車したのはタイでは比較的涼しい12月でしたが、それでも少し暑く感じました。三等車に乗るなら12月がよさそう。
バンコク・フアランポーン駅から出発!
蒸気機関車が発車するのはバンコク・フアランポーン駅です。
当日は乗車する以外の蒸気機関車もいくつか展示してありました。
私たちが乗る蒸気機関車は5番プラットホームから出発します。
出発前に線香をもってお祈りをしていました。無事に目的地まで着きますように!
三等車両には行先を示す板が掲げられています。
ホームには乗客のほかにも蒸気機関車を一目見ようとたくさんの人が集まっていました。
定刻から遅れて出発!(タイの通常運行ですね)
汽笛をひっきりなしに鳴らしながら進んでいきます。
蒸気機関車って本当にシュッシュポッポっていうんだな…とかそんなことを思いつつ。線路を進むガタンゴトンという音とか、とにかく音に感動した。
この音を感じられるのはオープンエアの三等車ならではかも。
蒸気機関車は大人気。沿線にはカメラを構えた人々がけっこういたり、手を振ってくれる人がいたりして楽しい。
乗ってから気が付いたのですが、列車に乗ってしまうと蒸気機関車が動いているところを見ることができないんですね。次は乗らずに見学に行こう。
フアランポーン駅をはじめタイの国鉄の駅は切符を持っていない人でも自由にホームに出入りできるので、乗客でなくても見学できるのです。
しばらくすると、全員に軽食とお水が配られました。
途中で車掌さんがやってきて乗車券の確認がありました。私はメールで届いたチケットを印刷して持っていましたが、ほかの人の様子を見ていると、スマホ画面を見せるだけでも大丈夫そうでした。
しばらくするとプチイベント「ビンゴ大会」が開催!ビンゴに当たった人にはタイ国鉄オリジナルグッズが贈呈されていました。
街中を抜けると、今度はのどかな田園風景に様変わり。
目的地、チャチュンサオ駅に到着です!
チャチュンサオ観光の様子
チャチュンサオ駅はクリーム色のかわいらしい駅でした。
チャチュンサオ駅に着いた後は自由行動。
蒸気機関車をひとしきり撮影したのち、観光へ向かいます。
チャチュンサオ駅前からは、ソンテウやトゥクトゥク、バイタクなどを利用して観光地まで行くことができます。
私たちはバスターミナル近くでバイクをレンタルして観光してまわる予定でしたが、なんと全部借りられていました。蒸気機関車をのんびり撮影していたから出遅れてしまったみたい。
仕方なしに配車アプリGrabを使ったのですが、サクサクつかまってけっこう快適でした。
チャチュンサオといえばピンクのガネーシャが有名ですが、私たちはわりと最近行ったばかりだったので別の場所に向かうことに。
最初に向かったのは百年市場「タラート・バーンマイ・ロイピー」。名前のとおり100年以上の歴史ある市場なんだそう。
レトロ感ただよう市場内をぶらぶら。
興味深いお店がたくさんあります。
ここでお昼ご飯にしてもよいけど、散策しているうちに暑くなってきたので近くの冷房のあるカフェKao Ma Café & Viewで一息。
体が冷えたところで、これまた近くのレストラン「ザ・リバー バーン」でおひるごはん。とくにカオパットが美味しかった。
続いて訪れたのは、ワット ソートン。
白く美しいお寺なのですが、訪問時は残念ながら工事中でした。
ここはゆで卵を奉納することでも知られています。以前訪れた際にはお堂のあちらこちらに大量のゆで卵があってカオスな感じだったのですが、今はゆで卵置き場の棚が設けられていてカオス感は減っていました。
お寺向かいの市場をのぞいてみると大量のゆで卵が売られていました。みなさんこちらで購入するのですね。
チャチュンサオ名物のお菓子カノムジャークもたくさん売っていました。おなか一杯だったから買わなかったけど、買ってみればよかったかな。
最後に旅の疲れをマッサージで癒すべく、バスターミナル前のマッサージ屋さんへ。きれいだし、上手だし、値段も手ごろで良かった。
バスターミナル前からチャチュンサオ駅までは、ちょうどソンテウが出ていたので乗ってみました。1人10バーツ。
駅について列車の出発を待つ間、ココナッツアイスに舌鼓。
チャチュンサオ駅からフアランポーン駅へ
帰りの時間となりました。
行は先頭車両付近でしたが、帰りはなんと最後尾!
列車が出発しても後ろの扉は閉めない(閉まらない?)のがなんともタイらしい。
帰りの列車内では、お水とアイスクリームが配られました。さっきココナッツアイスを食べたばかりなのだけど(笑)
フアランポーン駅近くのPlay Space Cafeのオリジナルアイスらしく、ヤクルトのようなヨーグルトのような味でさっぱりおいしかったです。
帰りは途中下車OKで、フアマーク駅、マッカサン駅などでどんどん下車していきました。
夕焼けに染まるバンコクの街と人々を眺めつつ列車は進み、フアランポーン駅に着くころにはすっかり日が暮れていました。
1日ミッチリのツアーで少し疲れたけれど、蒸気機関車に乗るという夢をかなえることができて大満足でした。
フアランポーン駅を発着するそのほかの観光列車
最後に、フアランポーン駅にほかの観光列車もいたので軽く紹介。
こちらの艶やかな赤がまぶしい列車はロイヤルブロッサム号。元JR北海道「はまなす」です。
そしてこちらはキハ183号。これも元JR北海道の車両なんだそう。お顔の真ん中の「バンコク」のプレートがかわいい。
どちらも今はタイで観光列車として使われていて、週末などに観光地へのツアーが開催されています。チケットは蒸気機関車と同じくSRT公式Webサイトから予約可能。
今度はこの列車にも乗ってみたいな。