海外在住者であれば、日本からの送金に便利なWise(旧:Transfer Wise)について聞いたことがあるんじゃないでしょうか。
我が家でも夫がWiseにお世話になっていて、私にもWiseとWiseデビットカードの便利さを力説してくれていたのですが、私自身はいまいち仕組みとメリットが分からなくて手を付けていませんでした。
正直言って「日本円で決済したいなら、普通に日本発行のクレジットカードを使えば良くない?」と思っていたのですが、実際にWiseデビットカード使ってみるとクレジットカードに比べて
- 為替レートが良くて
- 手数料が安く
- アプリを通じて日本円での決済額をリアルタイムでチェックできる
というメリットがありました。
Wiseデビットカードは発行手数料1,200円かかりますが年会費不要なので、海外在住の方、海外旅行・出張に頻繁に行く方、ノマドワーカーの方は持っていて損はない便利なカードだと思います。
ただしWiseデビットカードを発行できる国は限られていてタイでは発行できません。その場合、Wiseデビットカードを日本で発行することになり、海外渡航前のタイミングで発行するのがおすすめです。
以下、
- Wiseデビットカードをタイとラオスで実際に使ってみた感想
- メリットとデメリット
- Wiseデビットカードの発行方法
についてまとめたいと思います。
Wiseデビットカードは海外在住者や海外に頻繁に行く人におすすめ
Wiseデビットカードは、海外で日本にあるお金を使って支払いたい時におすすめのカードです。
海外で日本のお金を使いたい場合、以下の選択肢があります。
- 現金(日本円)を現地通貨に両替する
- 日本から海外送金をする
- 日本発行のクレジットカードを使う
- クレジットカード等を使ってATMから現地通貨を引き出す
この中で最も手軽で経済的メリットがあるのは③の日本発行のクレジットカードを使う方法です。
今回紹介するWiseデビットカードも、クレジットカードと同じように簡単に海外で決済することができます。
こう思うかもしれません。
ただ、海外で日本発行のクレジットカードを使う場合、利用データがカード会社に届いた時点のVisaやMastercard、JCBなどの国際ブランドが定めた為替レートで円換算され、さらに事務手数料(1.6~2.2%)が加算されます。
その点、WiseデビットカードならGoogle検索で表示されるレートに近い実際の為替レート+安い両替手数料で利用できます。
まとめるとこのようになります。
為替レート | 手数料 | |
日本発行のクレジットカード | VisaやMastercard、JCBなどの国際ブランドが定めた為替レート | 1.6~2.2% |
Wiseデビットカード | 実際の為替レート | タイ 0.88% ラオス 1.17% など |
つまり、クレジットカードで支払うよりも良いレート&安い両替手数料で支払いができるんです。
実際に適用される為替レートと両替手数料はアプリを使えばリアルタイムで確認することができます。
Wiseデビットカードをタイとラオスで実際に使ってみた
Wiseデビットカードをタイとラオスで実際に使ってみました。
事前準備としてWiseのマルチカレンシー口座に日本円をチャージしておく必要があります。
海外でWiseデビットカードを使うと、Wiseのマルチカレンシー口座から日本円に為替換算し両替手数料を足した金額がデビットカードで即座に引き落とされる仕組みです。
Wise口座への日本円のチャージは、日本の銀行のネットバンキングを使って簡単に振込できます。日本にいるうちにイオン銀行のATMで現金をチャージすることも可能です。どちらの場合もWise側の手数料はかかりません。
さて、実際にWiseデビットカードをタイとラオスで使ってみたところこのような感じでした。
Google検索で表示される為替レート | Wiseの為替レート | 両替手数料 | |
タイ | 0.2633 | 0.26196 | 0.88% |
ラオス | 129.4197 | 128.851 | 1.17% |
実際の為替レートに近いレートで決済され、クレジットカードで支払うよりも両替手数料が安く設定されています。少額の支払いでは微々たる金額ではありますが、塵も積もれば…ですよね。
ちなみにタイの街中でレートが良いとされる両替所のレートと同じ日で比較してみたところ、1万円つかったときに100円の差額でした。現金を持ち歩かなくて良い、外貨が余る心配がないなどを勘案すると、すごく良いと思います。
今日のアソークのスーパーリッチのレートが0.2620で、Wiseデビットカードで払ったときのレート(手数料込)が0.2595。1万円使って100円の差なら、Wise デビットカードいいよな〜と再確認。
— サク@バンコク🇹🇭在住ブロガー (@saku_bangkok) March 28, 2023
なお、Wiseデビットカードでの支払いの際には4桁のPINコードを求められることが多いです。もしPINコードを忘れてしまっても、いつでもWiseアプリを通じて確認できます。
また、もしカードの不正利用や盗難があった場合、アプリを通じて簡単にカードを凍結できるところも良いと思いました。支払いがされる度にアプリで通知があるので、もし不正利用があればすぐに気が付くことができます。
これまでのところ、Wiseデビットカードでの決済を断られたことはありません。
ちなみに、Wiseのマルチカレンシー口座には日本円以外の他の通貨(USDなど)もチャージすることが可能です。
WiseデビットカードでタイのATMから現金を引き出す
さらに、Wiseデビットカードを使ってタイのATMから現金を引き出すことができます。
Wise側の規約としては、以下のとおりです。
日本で発行されたカードをお持ちの場合:月に2回、合計30,000 JPYまで無料で出金できます。それ以降は、1回の取引につき70 JPYの手数料がかかります。これは固定手数料です。月間30,000 JPYを超える現金を出金する場合は、1.75%の手数料が加算されます。
ただ、タイのATMを利用した場合は、これに加えてタイの銀行によるNetwork fee THB 220(約860円)が加算されます。
私も実際にタイのカシコン銀行のATMで試してみたのですが、しっかり220バーツが引かれていました。
正直まったくお得じゃないので、緊急時以外はATMでの現金引き出しは利用しない方が良いと思います。
ATM引き出しなら、手数料がとられないクレジットカードでの海外キャッシングの方が圧倒的におすすめ!
Wiseデビットカードを持つメリット・デメリット
以上を踏まえて、Wiseデビットカードのメリット・デメリットをまとめます。
Wiseデビットカードを持つメリット
- どの国でも良い為替レートで、低い両替手数料で決済できる
- 為替レートや実際の使用金額をその場でアプリを通じて確認できる
- 年会費0円
- 現金を持ち歩く必要がなく、もし盗難や不正利用にあってもアプリで自分で凍結できる
- タッチ決済ができる
- 国際送金の必要がない
Wiseデビットカードのデメリット
- 発行手数料が1,200円かかる
- Wiseデビットカードを発行できる=受け取れる国が日本など数か国に限定されている。タイでは受け取れないので、日本への一時帰国時や海外渡航前に作成する必要がある
- 海外のATMから引き出すと追加の手数料を取られる場合がある。タイの場合はTHB 220(約860円)
Wiseデビットカードの作り方
以上を踏まえて、Wiseデビットカードを作ってみようと思った方のために簡単に作り方を解説します。
①Wiseアカウントを作成
まずは以下のリンクからWiseのアカウントを作成します。
Wiseはすでに海外在住の方(非居住者)であっても申し込み可能です。非居住者の本人確認についてはこちら(Wise公式)で詳しく解説されています。
すでに海外在住の方(非居住者)も申し込み可能ではありますが、日本にいる間に申し込んだ方が手続きがスムーズだと思うので、可能なら日本にいるうちに申し込むことをおすすめします。
②Wiseデビットカードを申し込む
Wiseデビットカードを申し込みます。
Wiseデビットカードの受け取りは日本国内で行う必要があるため、海外在住者は日本への一時帰国時の受け取りになります。
Wiseデビットカードの申し込みについては以下の投稿が参考になります。
カードは通常2週間以内に受け取れます。
③Wiseデビットカードの有効化
カードが届いたらアクティベート(有効化)を行う必要があります。私はこちらのブログを参考にイオン銀行のATMで有効化しました。
まとめ
以上、Wiseデビットカードについてまとめました。
今回はWiseデビットカードに絞って紹介しましたが、他にもWiseアカウントを持っているメリットはたくさんあります。
とりあえずアカウントを持っておいて損はないと思うので、海外に行く機会が多い方はぜひ作ってみてください。
バンコクでの両替についてはこちら。
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※文中の日本円表記は1バーツ≒3.9円で計算(2023年3月現在)